京都大学

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 まぶたにステロイドホルモンを作る機能があり体内時計に関わる遺伝子が強く作用していることが分かったと、京都大のグループが発表した。加齢に伴って生じるドライアイの治療への応用も期待できる。米科学誌ネイチャー・エイジングに11日掲載される。

 ステロイドなどのホルモンは精巣など特定の内分泌腺だけでなく、さまざまな組織でできることは知られているが全体像はまだ分かっていない。まぶたにもステロイドが多いことは判明していたが、どこでできているのかは不明だった。

 薬学研究科の土居雅夫教授と大学院生の佐々木玲奈さんらのグループは、マウスを使った実験で、まぶたの組織でステロイドが作られることを発見。さらにステロイドはまぶたにある油を作る組織「マイボーム腺」を活性化することを突きとめた。

 マウスは加齢ととともにステロイドのできる量が低下してマイボーム腺が小さくなったが、ステロイドを作るのに必要な補酵素を点眼することで再び大きくなったという。またまぶたには体内時計に関わる遺伝子が強く作用しており、ステロイドができることと連動していた。

 グループによると、マイボーム腺の萎縮はドライアイを引き起こすことが知られているという。土居教授は「まぶたに潜む興味深い現象に光が当たった。将来的にはドライアイの治療にもつなげられればうれしい」と話した。