手作り総菜を活用したこども食堂の運営を目指している村口さん(京都府京田辺市河原・あおぞら惣菜)

手作り総菜を活用したこども食堂の運営を目指している村口さん(京都府京田辺市河原・あおぞら惣菜)

野菜をふんだんに使った「あおぞら惣菜」の弁当

野菜をふんだんに使った「あおぞら惣菜」の弁当

 京都府京田辺市河原で昨年、フリースペースのある総菜屋「あおぞら惣菜(そうざい)」を立ち上げた村口美子さん(37)が、京都女性起業家賞(知事賞子育て関連事業賞)を受賞した。手作り総菜を活用したこども食堂の運営を予定しており、姿勢が評価された。「食事に困ることのない社会システムをつくり、楽しく生きるお手伝いをしたい」と意気込んでいる。

 村口さんは管理栄養士として病院や老人ホームで勤務。季節を感じるメニューなどを考案し、「食を通じて人を幸せにする」ことにやりがいを感じてきた。

 転機は自身の子育て体験だった。「子どもはかわいいけど、24時間2人の生活は煮つまる」。仕事に出る夫を見送り、家事に追われると「社会から離れている」ような感覚も覚えた。

 子どもも一緒に、親同士がつながれるような場所があれば―。気になっていた社会課題と欲しかったサービスを組み合わせ、「総菜屋を経営し、利益でこども食堂を運営する」システムを考案した。

 周囲に構想を打ち明けると、次々と協力の手が上がった。その代表が店のスタッフで、全員が子どもの習い事を通じて知り合った「ママ友」。「素人だから手際がいいわけではないんですけど。家でお母さんが作る料理そのまんまなので、手間はめちゃくちゃ掛かってる」。野菜多め、油少なめ、食品添加物や冷凍食品は使わない。子どもに安心して食べさせられるおかずは、毎日食べても飽きないと評判だ。

 店舗2階のフリースペースをこども食堂に活用する予定で、現在改装を進めている。店名に込めた「爽やかな、皆が集まる場所」になるよう願って、これからもおいしいものを囲む幸せを広げていく。
 あおぞら惣菜は火~木曜日の午前11時半~午後2時営業。インスタグラムで情報発信している。