市内13カ所ある「いきいき市民活動センター」のうち、唯一再公募で指定管理者が決まった「久世いきいき市民活動センター」(京都市南区)

市内13カ所ある「いきいき市民活動センター」のうち、唯一再公募で指定管理者が決まった「久世いきいき市民活動センター」(京都市南区)

改定が行われる公共施設内会議室などの利用料金

改定が行われる公共施設内会議室などの利用料金

昨年1月にまとめられた「京都市いきいき市民活動センターの在り方の基本方針」。利用料金の新たな仕組みなどについて提案されている

昨年1月にまとめられた「京都市いきいき市民活動センターの在り方の基本方針」。利用料金の新たな仕組みなどについて提案されている

 京都市内13カ所の市民活動拠点「いきいき市民活動センター」の利用料が、4月から一斉に値上げされる。利用料は施設を運営する民間団体などが独自に決めるものの、京都市から運営者に支払われる指定管理料の最大3割減額で、6倍に引き上げなければ運営が成り立たない施設がほとんどだ。急激な値上げに「もう使えない」と別施設を探す利用者も出始めている。

 センターの利用料値上げは、昨年1月、市が策定した「在り方の基本方針」に基づく。運営者の経営努力を促すことが目的で、4月からは、黒字分の一部を運営者の収益にできる一方、市から受け取る指定管理料は従来より引き下げられる。全体で市の支出は年間約4300万円削減される見通しだ。

 利用料金は市の設定した上限額までの範囲で運営者が自由に決められるものの、指定管理料の削減幅は大きく「選択肢は見せかけにすぎない」との憤りの声が上がる。現在利用料100円の会議室では上限額の600円まで値上げする施設が多い。指定管理者となる法人の関係者からは「利用者の立場に立てば、急激すぎる値上げだ。だが値上げによる利用者減と収支のバランスを考えると上限いっぱいの料金にしなくては運営が成り立たない」とこぼす。

 市は「これまでの利用料は、他の公共施設に比べて格段に安かった。持続可能な運営をするために適正化が必要と判断した」という。

 また、運営者の活動内容が変わる可能性もある。従来の取り決めでは「市民活動の活性化につながる事業に必ず取り組む」との趣旨の規定があった。しかし、新制度では施設の維持管理や貸し館を中心とする「必須業務」と、施設主体で事業を企画する「提案業務」を分割して指定管理料を支払う仕組みを導入、運営者は必須業務のみ行うことも可能になった。

 あるセンターの運営者は「市民活動の活性化こそがセンターの役割だったはずで、選択制にした市の姿勢が問われている。選択制にすることで、市民活動の応援は最小限にとどめ、単なる貸し館業務だけを行う運営者が出てくるかもしれない」と危惧する。

 事実、1度目の公募で指定管理者が決まらずに再公募を行った久世いきいき市民活動センター(南区)は提案業務を行わないことを決めた。

■100円だった会議室などが600円に

 いきいき市民活動センターの利用料金は、従来1時間100円だった会議室などが、多くの施設で600円になる。1時間200円だった集会室も上限800円、多目的ホールや料理室などは1時間520円から最大800円になる。

 センター以外でも、ボランティア団体などが使う会議室の値上げが相次ぐ。ひと・まち交流館京都(下京区)にある会議室(5室)と和室(2室)は従来は無料だったが、今年6月からは広さや時間帯によって470~4590円となる。

 従来通り、営利目的での利用などはできないが、まちづくりや福祉、景観保全といった市民活動に取り組む人たちへの影響が懸念される。