1950年頃の朝鮮戦争期に世界各地で発生した社会運動などを通じて、冷戦の実像を問い直した著書「人びとのなかの冷戦世界」で、昨年の大佛次郎論壇賞と毎日出版文化賞を受賞したシンガポール国立大の益田肇准教授の講演会が、このほど立命館大国際地域研究所などの主催でオンライン開催された。益田氏は「冷戦とは、普通の人々によって作り出された想像上の現実だった」との見方を示した。

 同書は、冷戦の発端について、50年頃に米国で発生したマッカーシズム(反共産主義的な活動)など、当時に世界で起きた社会運動や人々の日常生活との関係を通じて再構築している。研究のため10年間、世界60カ所以上の公文書…