和束町と大嘗祭の歴史についてまとめた展示資料を解説する町史編さん室の職員(京都府和束町役場)

和束町と大嘗祭の歴史についてまとめた展示資料を解説する町史編さん室の職員(京都府和束町役場)

大正時代の大嘗祭で使用する木材を運ぶ行列をとらえた写真。「停留所 三條烏丸」の文字や第一銀行京都支店の建物が見える(京都府和束町史編さん室提供)

大正時代の大嘗祭で使用する木材を運ぶ行列をとらえた写真。「停留所 三條烏丸」の文字や第一銀行京都支店の建物が見える(京都府和束町史編さん室提供)

大嘗宮造営に用いる木材を運ぶ際の清祓式で写した集合写真(京都府和束町史編さん室提供)

大嘗宮造営に用いる木材を運ぶ際の清祓式で写した集合写真(京都府和束町史編さん室提供)

 大正時代、皇位継承に伴う重要祭祀「大嘗祭」で使われる木材を京都府和束町から運ぶ様子などを記録した写真がこのほど見つかり、町役場で展示している。町内に残されていた古文書からは、江戸時代の大嘗祭で京都御所へ木材を運んだ詳細な記録も分かり、合わせて会場で紹介している。


 写真は1992年に和束小に統合された湯船小や西和束小が所蔵し、廃校後に教育委員会の倉庫に保管されていたのを町史編さん室の職員が見つけた。
 府相楽郡誌によると、当時の和束郷(湯船村、東和束村、中和束村、西和束村)からは大嘗宮造営の資材として、スギ1166本やマツ135本などの木材が京都御所へと運ばれたとされる。
 見つかった写真はこうした木材を運ぶところとみられる。荷車に積んで京都御所まで運ぶ行列は三条烏丸で写され、れんが造りが美しい第一銀行京都支店の建物も収まっている。このほか、木材を運ぶにあたってけがれを払う清祓式(きよはらいしき)での1枚や、町内とみられる資材置き場で撮影した写真など計6枚ある。
 また、町内の家に保管されていた文政元(1818)年の仁孝天皇の大嘗祭に関して記録した古文書には、和束郷からスギ168本などを納めたと記録。和束の木屋浜から伏見の大手筋へ木津川の水運を利用し、さらに高瀬舟で三条まで運んでから牛車で京都御所まで運んだという運搬の様子が記されていた。こうした大嘗祭に関連する町の資料をポスター7枚にまとめて町役場で展示している。町史編さん室は「和束にこうした歴史があったことを改めて知ってもらえたら」としている。
 展示は22日まで。土日は閉庁。30日午前10時から町史編集委員である京都府立大の藤本仁文准教授の講演「和束町の歴史と大嘗祭」が同町中の町体験交流センターで開かれる。無料。申し込みは28日までに町史編さん室0774(74)8952へ。