宗教者や大学教員の呼び掛けで開催された「憲法を逸脱する即位礼正殿の儀と大嘗祭を考える京都集会」(京都市左京区・京都教育文化センター)

宗教者や大学教員の呼び掛けで開催された「憲法を逸脱する即位礼正殿の儀と大嘗祭を考える京都集会」(京都市左京区・京都教育文化センター)

 「大嘗祭」の中心儀式「大嘗宮の儀」が行われた14日、京都市内で反対集会があり、歴史研究の学会からも反対声明が出された。

 宗教者や大学教員らが呼び掛けた「憲法を逸脱する即位礼正殿の儀と大嘗祭を考える京都集会」は京都教育文化センター(左京区)で開かれ、約70人が参加。呼び掛け人で日本キリスト教団牧師の千葉宣義さんが「天皇代替わりが生前退位という近代国家ではなかった形で行われているにもかかわらず、天皇を巡る議論はいけないとの自主規制が働いたのか、国会で討論されていない」と批判した。
 東京大大学院の塩野谷恭輔さんは「平成の天皇制において、戦争責任を追及する過程での天皇制批判が困難になった」とし、「大嘗祭や現在の天皇制の宗教性を論じることは天皇制の問題を忘れないための手段として有効だ」と論じた。
 京都府部落解放センター(北区)では「憲法違反の大嘗祭反対!京都集会」があった。天皇制の強化を許さない京都実行委員会が主催し、部落解放同盟京都府連合会の宮崎茂副委員長は「人間は平等であり、どこでどの親から生まれようと尊ばれるべき。天皇家に生まれただけで尊ばれる天皇制に反対の声を」とあいさつ。冠木克彦弁護士が「大嘗祭は『神』になる儀式。天皇制で見過ごしてはならないのは宗教との関係」と憲法上の問題を語った。
 日本史研究会(上京区)など4学会は、「即位の礼・大嘗祭に反対し、天皇の政治利用を批判する」との共同声明を発表した。儀式が神話に根拠を置き、神道形式の宮中祭祀(さいし)に公費の宮廷費が支出されることは「明確に政教分離原則に違反する」とし、壇上の天皇に首相が壇下から言葉を発したことにも「国民主権原理にそぐわない」と疑義を示した。