京都地裁

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京都市伏見区

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 武田総合病院(京都市伏見区)に入院していた男性が急性呼吸不全で死亡したのは、当直医が気道確保の処置を怠ったからだとして、遺族ら4人が病院の運営法人と医師を相手取り、計約3900万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が9日、京都地裁であった。松山昇平裁判長は当直医の過失を認め、遺族らの請求通り全額の支払いを命じた。

 判決によると、男性は2016年1月、脳内出血で同病院に入院し手術を受けたが、術後間もなく急性呼吸不全で死亡した。

 遺族らは、鼻からの出血が続いて喉で血腫になって気道をふさいだとし、当直医には気道閉塞(へいそく)を予見することができたと主張。病院側は、呼吸不全の一次的原因は慢性リンパ性白血病で気道閉塞は予見できず、気管挿管しても救命できたか不明だと反論していた。

 判決理由で松山裁判長は、術後の状態などから鼻出血による呼吸不全の危険性を認識できたと指摘。当直医は看護師に経過観察を指示する以外の措置をとらなかった注意義務違反があるとし、「気管挿管していれば死亡しなかったと認められる」と判断した。

 武田総合病院は「判決文が届いていないのでコメントは差し控える」としている。