人気のジンギスカン定食

人気のジンギスカン定食

北京の調理を担当する荒木正さん(左)と貴大さん(舞鶴市引土)

北京の調理を担当する荒木正さん(左)と貴大さん(舞鶴市引土)

 常連客でにぎわう「北京」(京都府舞鶴市)の店内は昭和の雰囲気が残り、水槽では白い淡水魚が悠々と泳ぐ。メニューは手頃な値段で味わえる約70種類。店を中心的に担う荒木正さん(37)は「長い歴史の中で料理人が入れ替わり、メニューがどんどん増えていった」と笑う。厨房(ちゅうぼう)を弟の貴大さん(35)と切り盛りする。

 京阪神の中華料理店で修業した店長で父親の偉盛さん(73)が1973年に東舞鶴で開店し、西舞鶴の現在地に移った。偉盛さんは「翌朝5時まで開けていた時もあった。とにかく一生懸命やってきた」と振り返る。

 人気メニューは羊肉を使ったジンギスカン定食で、揚げギョーザやご飯、鶏がらスープがついてボリュームたっぷり。正さんは「羊肉は日本でなじみのない食材だが、中華料理ではよく使う」と話す。海鮮定食はイカやホタテ、キクラゲなどを豆豉(とうち)で炒め、食欲をそそる独特の香りが広がる。酢豚、唐揚げ、エビチリは店の定番だ。

 江戸時代、田辺城に引き込まれた名水「真名井の清水」が湧く土地柄。長年愛される味の秘けつは「軟水で料理と合わせやすい地下水を使っていることが大きい」とも語る。

 正さんは横浜市の中華街などで腕を磨いた経験があり、「伝統の味を守りつつ、自分の味も出していけたら」と意気込む。古き良き、まちの中華はこれからも、来店者の胃袋を満たし続ける。

 ■北京(ぺきん)  舞鶴市引土224の4。午前11時から翌午前1時半まで。木曜定休。国道27号沿いに駐車場あり。0773(76)6434。