色鮮やかな野菜を生かしたランチ

色鮮やかな野菜を生かしたランチ

「とにかく野菜の種類をたくさん食べてほしい」と話す小西さん(宮津市須津・すゞ菜)

「とにかく野菜の種類をたくさん食べてほしい」と話す小西さん(宮津市須津・すゞ菜)

 とろとろに炊いた白菜に、シャキシャキとした食感がくせになる赤カブ、緑のアカモク。京都府宮津市の「すゞ菜」。目にも鮮やかな一皿はまるで芸術品のようだ。自家製のフキみそを口に運ぶと、春の野が香った。「その時期のおいしい食材を食べてほしい」。カウンターに立つ店主の小西美鈴さん(72)がほほえむ。


 メニューの名前は「やさい畑のごちそうランチ」。色とりどりに盛り付けられた約20品の料理には、15種類以上の野菜を使う。その多くが、小西さんが近くの畑で農薬を使わずに育てたもの。生ごみを発酵させた堆肥を使い愛情いっぱいに育てた野菜は、なにより味の濃さが特徴だ。使う魚介も、天然の地魚にこだわる。


 以前は居酒屋だったが今のランチ営業に変えたのは8年前。「自分で育てた野菜を食べ始めてから、体調がすごくいい」。そんな気付きがきっかけだった。お客さんにも体に優しいものを食べてもらいたい。食材へのこだわりは、そんな気持ちの表れだ。


 料理は日替わり。その日冷蔵庫に入っている魚や野菜を見て、献立を考える。「大根一本でも、いくつもの料理になるんです」と小西さん。訪れるたびに新しい味に出合える驚きも、多くの常連客を引きつける理由の一つなのだろう。


 店内に小西さんの朗らかな笑い声が響く。料理とともに楽しめる軽妙なトークも店のウリだ。「ご飯を食べておしゃべりをして、いっぱい元気になって帰ってもらいたい」。思いのこもった料理と和やかな雰囲気が、客の心を温かく包む。

 すゞ菜 京都府宮津市須津458の13。完全予約制だが当日予約も可。午前11時半~午後2時。土、日定休で、4月中旬までは金曜も休業。ランチ1200円。問い合わせは0772(46)3632。