詩情を誘う牧歌的な作品が並ぶ会場(京都市東山区・藤平伸記念館)

詩情を誘う牧歌的な作品が並ぶ会場(京都市東山区・藤平伸記念館)

梅原さんと合作した書と陶芸作品

梅原さんと合作した書と陶芸作品

 昨秋オープンした京都市東山区下馬町の藤平伸記念館で、春季展が開かれている。交流の深かった哲学者の故・梅原猛さんとの合作をはじめ、「陶の詩人」と呼ばれた藤平さんの自由な作品世界が広がっている。

 藤平さんは1922年に五条坂の陶業の家に生まれ、素朴でユーモアあふれる作品を制作した。記念館は7年前に藤平さんが亡くなり、家族が大正建築の木造アトリエを改装して開館した。

 2回目となる展覧会は、陶芸の枠を超えて創作が広がった80~90年代の仕事を中心に出品する。

 台車に乗った子どもを馬が引くオブジェや染織生地を着せた陶人形、鉄細工と組み合わせた辰砂の飾り壺(つぼ)など牧歌的でユニークな作品が並ぶ。京都新聞に掲載された随筆の挿絵原画を展示するほか、藤平さんが丸く成形した器体に梅原さんが文字を大書した壺は、心のままに芸術を遊ぶ2人の姿がうかがえる。31日まで。月曜休館。有料。