集落を自動走行するゴルフカート型の車両(東近江市黄和田町)

集落を自動走行するゴルフカート型の車両(東近江市黄和田町)

ドライバーのハンドル操作なしで走行する車両

ドライバーのハンドル操作なしで走行する車両

 国土交通省は15日、滋賀県東近江市奥永源寺地域で自動運転サービスの長期実証実験を始めた。来月20日まで実施し、公共交通機関の少ない中山間地域での事業採算性や地元住民による運営のあり方を検証する。

 国は山間部の移動や物流の手段として、2020年までに自動運転サービスの実現を目指しており、地域を主体とした事業の運営を想定している。18年度から同様の調査を全国で繰り返しており、奥永源寺地域は7カ所目。17年11月には技術面の検証を目的に5日間の実証実験を行った。

 車両は6人乗りゴルフカート型。センサーで地面に埋設された誘導線を検知し、ブレーキや加減速を指示するICタグを読み取る。緊急時に手動で操作するドライバーが常に乗車し、道の駅「奥永源寺渓流の里」(同市蓼畑町)内に設けたモニター室でオペレーターが車両の運行状況を管理する。いずれも60~80歳代の地元住民が担当する。

 この日は、道の駅近くの停留所から杠葉尾(ゆずりお)町まで約2キロを約30分で往復した。時速12キロで集落を走行し、カーブをスムーズに曲がったり、下り坂では自動で減速したりしながら6カ所の停留所で停車した。乗車した同市の男性(75)は「快適な乗り心地だった。実現されれば、高齢者の外出する機会が増えると思う」と話した。