売りに出されていることが分かった、国の登録有形文化財「渡邊家住宅」(京都府舞鶴市竹屋)

売りに出されていることが分かった、国の登録有形文化財「渡邊家住宅」(京都府舞鶴市竹屋)

 国の登録有形文化財、渡邊家住宅(京都府舞鶴市竹屋)が、売りに出されていることが20日、分かった。築約150年で、明治期の街並みを今に伝える貴重な建物だけに、関係者は「何らかの形で維持、活用してほしい」と願っている。

 渡邊家住宅(敷地面積651平方メートル)は、近世末期に回船問屋を務めた旧家の住宅兼店舗だった。木造2階建ての主屋(142平方メートル)は大型の町家で、敷地奥に立つ什器(じゅうき)蔵とともに1870(明治3)年ごろ、新蔵も明治期に建てられたとされ、1998年9月に登録有形文化財になった。

 建材卸の渡邊物産の社屋だったが、99年に事実上倒産。2001年に競売にかけられ、京都市内の個人が落札した。その後、所有者が変わり、現在は亀岡市内の不動産会社が京都市内の別の個人から委託を受け、2580万円で売り出している。同社は「昨秋から売り出し、複数の引き合いがあったが成約しなかった。地域の役に立つ使い方をしてもらえる買い手を探したい」と話す。

 文化庁によると、国の登録有形文化財の売買に規制はないが、所有者が変わった場合は変更を届け出る必要がある、という。

 舞鶴市文化振興課は「昨年、建物の老朽化が激しいと不動産会社から相談があった。文化財としての価値があるので、解体せずに何らかの形で生かしてほしい」としている。