太鼓などの音に合わせ、合戦の様子を再現する甲冑隊のメンバーら(福知山市内記・福知山城本丸広場)

太鼓などの音に合わせ、合戦の様子を再現する甲冑隊のメンバーら(福知山市内記・福知山城本丸広場)

 戦国武将の明智光秀を主人公にした「スペクタクル新作能『光秀』×甲冑(かっちゅう)隊」が、京都府福知山市内記の福知山城本丸広場で初上演された。光秀の本能寺の変への思いや山崎の合戦などの場面を描き、住民らでつくる甲冑隊のメンバーらが熱演した。

 同市へのふるさと納税500万円の活用案を「#福知山城チャレンジ」として公募し、投票で兵庫県丹波市の能楽師上田敦史さん(48)の企画に決定。丹波地域で甲冑隊として活動する市民ら約30人が昨年から練習を重ね、8日に上演した。

 戦国武将の細川幽斎が亡き友光秀をしのび福知山城で読経していると、霊となった光秀が現れるという物語。幽斎が光秀を助けられなかった悔しさを吐露し、光秀は織田信長を倒した本能寺の変について「天下太平のためとはいえ、涙が止まらない」などと語った。光秀が敗れた山崎の合戦の場面では、城を背に空砲を打ち、甲冑隊員らが刀を合わせた。

 「福知山手作り甲冑隊」隊長の寺本吉勝さん(74)は「普段の動きと違って、つま先から歩くなど能の所作に苦労したが、優雅さにこだわった」と笑顔をみせた。上田さんは「調べるうちに、市民の光秀への敬意を感じた。能の本は市の財産として、謡い継いでほしい」と話していた。

 当日は新型コロナウイルスの影響で無観客となった。3月末に動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開予定。