京都地裁

京都地裁

 市民が裁判官とともに罪の重い事件を裁く裁判員制度が21日、導入から10年を迎えた。京都新聞の集計では、20日までに京都地裁で240人、大津地裁で130人の被告に裁判員裁判の判決が言い渡された。判決が言い渡された被告の審理には、京都府と滋賀県で計2146人の裁判員と、計707人の補充裁判員が選ばれた。

 京都地裁の審理の罪名で多かったのは(1)殺人(未遂含む)60人(2)強盗致傷54人(3)強制わいせつ致死傷25人-など。最も重い判決は、青酸化合物を用いて男性4人を殺害したなどとされる筧千佐子被告(72)=控訴中=に対する2017年11月の死刑だった。

 有罪判決229人のうち、44人が執行猶予となり、23人に保護観察が付いた。遺族らが意見陳述や被告人質問をする被害者参加制度は50人の公判で利用された。

 無罪判決(一部無罪含む)は、「被害者の自殺の可能性が否定できない」と認定された殺人の被告や、責任能力なしとされた殺人未遂の被告など6人に上った。

 大津地裁の罪名別では(1)殺人(未遂含む)40人(2)強盗致傷23人(3)強制わいせつ致死傷22人―など。判決の最高は無期懲役で、執行猶予は30人(保護観察付17人)。強制わいせつ致傷罪などに問われたブラジル人男性の事件で、一部無罪判決が言い渡された。

 昨年12月には、近江八幡市内で男性が監禁され衰弱死した事件で、殺人罪などに問われた女に「犯行は非人道的」として、求刑の懲役18年を上回る懲役20年の判決が下された。京滋での裁判員裁判で求刑を超える判決は初めてだった。