「いつでも開いている」便利さを考え直す機会かもしれない。

 24時間営業を看板に急拡大してきたコンビニ業界が、時短営業の容認へかじを切った。

 ファミリーマートが、来年3月から加盟店が希望すれば時短を認めると発表し、セブン-イレブン、ローソンと合わせて大手3社が容認方針で足並みをそろえた。

 コンビニは「飽和状態」とされる出店拡大の一方、人口減少などから働き手の確保や客の奪い合いが厳しくなっている。

 疲弊した店主たちから悲鳴が相次ぎ、持続可能なビジネスモデルへの転換を迫られたといえよう。

 ファミマは、加盟店との契約を見直し、休業時間を午後11時~午前7時の間で毎日か、日曜日のみ週1回かを選べるとした。

 人手不足などで加盟店の半数近い約7千店が時短を「検討したい」考えを示しており、10月から640店で時短実験をしていた。

 セブンも今月から8店を本格的な時短店に転換し、順次拡大する。ローソンは以前から認める契約があったが、さらに導入が増えて118店に上るという。

 背景に深刻な現場状況がある。経済産業省が8月に行ったコンビニ加盟店アンケートでは、週1日以下しか休めない店主が85%、人手を補う店主家族の店頭対応は1日12時間以上が56%に上った。

 過酷な労働実態や本部に有利とされる契約が社会的批判を呼び、経産省が是正策を求めたことも時短容認を後押ししただろう。

 ただ、どこまで時短が広がるかは見通せない。セブンは、加盟店が本部に支払うロイヤルティーの減額方針を示すなど経営支援の強化に力点を置く。他にレジ無し店など省人化実験の動きもあり、成長を支えてきた24時間営業の強みを極力保ちたい考えがにじむ。

 各社とも時短を認めつつ、商品配送や弁当の生産など24時間営業を前提とした業務全体をどう変えるか決め切れていないからだ。

 だが、本部にとって効率的な集中出店や配送網も、都市と地方など地域格差が広がる中で一律に続けるのは無理がある。地域の状況に応じた営業形態を支えるシステムの再構築が求められる。系列を超えた共同配送や店舗間の補完協力なども考えられるのではないか。

 コンビニは、公共料金の支払いや災害時の物資調達などでも重要な地域インフラになっている。支え手に過度の負担を強いた便利さになっていないか、私たちの暮らし方の見直しも必要だろう。