子どもたちが小遣いで気軽に買える価格が魅力の駄菓子。かつてない規模の値上げに揺れている(京都市山科区)

子どもたちが小遣いで気軽に買える価格が魅力の駄菓子。かつてない規模の値上げに揺れている(京都市山科区)

 身近な食料品の値上げが相次ぐこの春、子どもたちに親しまれる駄菓子の世界も、かつてない規模の値上げに揺れている。人気駄菓子の値上げが相次ぐ動きの呼び水になったとの見方もあり、京都市内の駄菓子店からも「できるだけ子どもたちに負担のないように工夫したいが、値上げせざるを得ない」と嘆く声が聞こえる。

 多くの駄菓子店と取引がある小売り問屋の南商店(山科区)によると、1月以降、メーカー希望小売価格や仕入れ価格の上昇、内容量減量といった動きは50種類以上の駄菓子に及んでいるという。

 「かなり前から原材料や物流コストの上昇などが続き、メーカーは値上げのタイミングをうかがってきた。そこに1月、(人気商品の)うまい棒値上げの発表があり、他のメーカーの動きにも影響を与えたのではないか」。社長の南俊臣さん(46)は推測する。

 4月にはうまい棒が1本10円から12円になるほか、1980年代から親しまれてきた「BIGカツ」も1袋30円から40円に。南さんの店が把握しているだけで4月は30種類以上が値上げや内容量減量になる。

 「これほどの規模の値上げは経験したことがない」と南さん。「適正価格であれば仕方がない」と理解を示す一方、「12円や37円など1円単位が端数となる値上げもある。小規模な駄菓子店は計算の負担が大きく、これを機に店を閉める取引先も増えるのでは」と気に病む。

 「こんなに多くの種類が値上げされるなんてショック」。山科区で駄菓子店「ひみつきち」を営む正木瑳来さん(30)は「もともとの利益は一つあたり1円程度」という。今回は5円上がるものもあり、「値上げせずに売ると完全に赤字になる」と嘆く。

 春休みは普段より多くの子どもたちが訪れる季節。正木さんは「みんなの反応を見ながら、上手にお金を使ってくれるよう品ぞろえなども考えていきたい」と語る。