外出用電動車いすで大津駅観光案内所を出発する夫婦(大津市春日町)

外出用電動車いすで大津駅観光案内所を出発する夫婦(大津市春日町)

 高齢者や体力に不安がある人に気軽に散策を楽しんでもらおうと、大津市などは2日、外出用電動車いすをJR大津駅にある大津駅観光案内所で貸し出す実証実験を始めた。さっそく利用者が市内の観光エリアを周遊し、春の大津を堪能した。市は常設することも視野に、使い勝手を検証する。

 活用するのは、2014年に開発された「ウィル」という電動車いす。ほかの製品に比べ小回りが利くほか、重心の低さや太いタイヤを生かし砂利道や芝生なども走行できる。

 大津駅の2~3キロ圏内は、大津港やなぎさ公園、三井寺などの観光拠点が点在するが、市によると、高齢の観光客からは駅からの交通手段が少ないとの声が上がっているという。移動途中の店舗に立ち寄ったり、風景をゆっくり楽しめたりできるのも電動車いすの特徴といい、車両を開発した東京の企業などが協力して実証実験を行い、ニーズや使われ方を調べることにした。

 案内所には3台を設置。この日、三井寺まで往復約4キロを散策した夫妻=さいたま市=は「操作が簡単ですぐに慣れ、走行していて爽快感があった。これから普及してほしい」と話した。大津市観光振興課は「潜在的な需要は多いはず。利用者に好評なら常設も考えたい」とする。

 実証実験は5月末まで。期間中は午前10時~午後1時、午後2時~5時の1日2回、最大3時間貸し出す。無料。予約は大津駅観光案内所077(522)3830。空きがあれば当日申し込みも可。