筧千佐子被告

筧千佐子被告

 京都府向日市を含む近畿地方の高齢男性4人に青酸化合物を飲ませて殺害したとされる連続殺人事件で、殺人罪などに問われ、一審京都地裁の裁判員裁判で死刑判決を受けた筧千佐子被告(72)の控訴審判決が24日、大阪高裁(樋口裕晃裁判長)で言い渡される。弁護側は一審に続き無罪を主張し、重度の認知症だとして公判の停止を求めたが、高裁は却下。実質的な審理を経ずに判決を迎える。

 「裁判は怖くて。死刑と言われるのが嫌なの」。筧被告は23日、大阪拘置所で京都新聞記者の取材に応じ、控訴審判決を翌日に控えた心境を語った。

 控訴審では被告が出廷する義務はない。「裁判は出た方がいいの?私は人と会って話すのが好きだけど、裁判で死刑と言われるのが嫌だから気が重い」

 3月の控訴審初公判では、当初、出廷を予定していなかった被告が裁判所に出廷希望を伝え、公判が一時中断する場面もあった。出廷を希望した理由を問うたが、「そうだったの。覚えてない」と話した。

 一審で軽度の認知症と認定された被告。この日の質問には、よどみなく答えた。これまでの人生について問うと、「後悔…。簡単に一言では言えない。悪いこともいいこともあった。でも私が突っ走ってしまった」と振り返った。

 控訴審判決の後については「すべて弁護士に任せています。どうせ人はいつか死ぬんだし、笑って死にたい。でも私怖がりだから、現実を考えないようにしている。なるべく考えないようにして、その日に臨みたい」と述べた。