京都府庁

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2021年度に洋式化されたトイレ(京都市右京区・北嵯峨高)

2021年度に洋式化されたトイレ(京都市右京区・北嵯峨高)

 京都府立高で、5カ年計画で実施されているトイレの洋式化事業が本年度でいったん完了する。家庭での洋式トイレの普及や清潔さを求める生徒たちの声を背景に、2018年度から各校で校舎1棟ずつ、便器の洋式化や床の乾式化などを進めてきた。ただ完了してもまだ和式便器は半分程度残っており、府教育委員会は「来年度以降もできるだけ続けたい」としている。

 府教委は22年度当初予算に「府立高校トイレ洋式化推進事業費」として4億4900万円を計上した。洛水高(京都市伏見区)や桂高(西京区)など15校が対象で、学習や衛生環境の向上を目指す。

 工事では、各校舎1棟の1系列(各階の同じ側)のトイレを洋式にし、音消しのため流水音などが出る装置も付ける。各階一つは温水洗浄便座にし、床は水を流さず雑巾などで拭いて掃除するため衛生によいとされる「乾式」にする。1校当たり2千万~4千万円程度かかるという。

 洋式化を進める背景には、家庭や学校の環境の変化がある。最近は家庭のトイレは大半が洋式で、小中学校でも洋式化が先行する。一方、府立高は1980年代ごろの建築が多く、95年の阪神淡路大震災以降は耐震補強に予算が投入されたため、トイレの洋式化は遅れていた。このため18年度で25%だった洋式化率(洋式便器の割合)を、5年間で2倍の約50%に引き上げる計画が定められた。

 近年は、トイレに対する生徒の関心も高い。府教委が昨夏に府立高生に行ったアンケートで、「在籍校に改善してほしいこと」の1位は「教室・トイレ等の施設・設備」(19・1%)だった。トイレのきれいさは中学3年生の高校選びにも影響するとされている。

 府教委管理課は「予算次第だが、生徒がきれいな環境で学べるようできる限り洋式化を進めたい」としている。