大人に代わって日常的に家事や家族の世話をする「ヤングケアラー」が、小学6年生で6・5%(約15人に1人)いることが、厚生労働省の初の調査で明らかになった。

 昨年調査した中学生や高校生に占める割合よりも高い。学校生活や健康状態に影響が見られるのも心配だ。

 周囲の大人たちが子どもたちの変化を見逃さず、支援の手を差し伸べる体制づくりが求められる。

 調査によると、小学生ケアラーが世話をしている家族は、幼い弟や妹など「きょうだい」が71・0%と最も多かった。母親の19・8%をはじめ、父親や祖父母ら大人をケアしている実態も浮かんだ。

 見過ごせないのは、学校の遅刻や早退を「たまにする・よくする」が22・9%に上ったことだ。健康状態が「よくない・あまりよくない」も4・6%あった。いずれも家族の世話をしていない子どもより2倍前後高かった。

 半数を超える子どもがほぼ毎日世話に追われており、1日に7時間以上費やすという回答も7・1%あった。子どもたちにとって大きな負担となっていることは明らかだ。

 ただ、誰かに相談した経験があるのは17・3%にとどまる。小学生の年齢では、自分の置かれている状況や家族を世話する大変さを十分に自覚しにくい。「当たり前のお手伝い」と考え、自分からSOSを発信しないケースがあるのは想像に難くない。

 子どもたちが悩みや困りごとを打ち明けるきっかけになるよう、学校や近所の人たちが目配りすることが重要だ。「どこまで介入すべきか判断が難しい」と戸惑う声もあるが、気になる点があれば積極的に声をかけることが必要ではないか。

 神戸市は昨年6月、全国初の専門相談窓口を開設した。京都府は本年度、社会福祉士などの専門員を配置した支援センターを開設する予定という。

 4月からの診療報酬改定では、介護が必要な親などが入院した際に、病院側がヤングケアラーの存在に気付いて地域の福祉施設などと連携した場合、報酬が上乗せされることになった。

 医療や行政などさまざまな関係機関が協力し、子育てや介護などの福祉サービスにつなげることが重要だ。

 ケアラー本人だけでなく、家庭全体をサポートすることが求められる。