母校・龍谷大平安高のコーチに就任した川口さん(龍谷大平安ボールパーク)

母校・龍谷大平安高のコーチに就任した川口さん(龍谷大平安ボールパーク)

第79回の全国選手権決勝で力投する川口投手(1997年8月)

第79回の全国選手権決勝で力投する川口投手(1997年8月)

 1997年夏の全国高校野球選手権で平安高(現龍谷大平安高)のエースとして準優勝し、プロ野球のオリックスでプレーした川口知哉さん(42)が今月、母校のコーチに就任した。現役引退後は女子プロ野球の監督などを務め、平安のユニホームに袖を通すのは24年ぶり。「ここがあったから今の自分が存在している。その後の人生のきっかけをくれたのが平安」と、恩返しを誓う。

 高校時代は1年からマウンドに上がった。3年時はエースで4番、主将として活躍し、甲子園では春8強、夏準優勝に導き、秋にはオリックスからドラフト1位指名を受けた。

 7年間プレーしたプロの世界では故障もあって思うような成績を残せなかったが、2010年に開幕した女子プロ野球リーグでコーチや監督を歴任。グラウンドでの指導だけでなく、スポンサー集めや集客企画の提案、資料作りなど裏方の仕事にも全力で取り組んだ。昨年、リーグ無期限休止が決まるまで支え「(自分だけが)途中で辞める無責任なことはできない。人に対する礼儀など改めて大切なことを学んだ」と感謝する。

 昨秋に恩師である龍谷大平安高の原田英彦監督が「(当時の)平安復活はあの子のおかげ。『平安愛』を持っている。もう一度ユニホームを着せたいと思っていた」とコーチに招き、今年4月1日付で就任した。ユニホームを着た川口さんは「まだ少し恥ずかしい。指導者として、このユニホームを着るにふさわしい人間にならないといけない」と表情を引き締めた。

 投手陣の指導を任され「選手と一緒に隙のないようにやっていきたい。試合でやってはいけないことは選手に先に伝える。褒めることも必要だと思う」と方針を語る。

 龍谷大平安高としては19年春以来となる甲子園出場に向けて「個人の能力を引き出さないと先はない。みんなが最大のパフォーマンスを出せれば勝つことは難しくない」と力を込める。