明治後期に京都府井手町井手で創業された老舗の製材所が今春、銘木に囲まれたカフェに生まれ変わった。製材業が縮小するなか、建築事務所や雑貨店を経て、カフェに行き着いた。町内の若手事業者らが作る菓子や工芸品が並び、オーナーは「地域を盛り上げる若手が集う場にしたい」と語る。
JR玉水駅から道路を挟んだ場所に、今月半ば「銘木カフェSHIKI」がオープンした。柱や壁などは主に海外から取り寄せた貴重な木材を使用し、椅子や机はオーナーの山川知恵里さん(33)の父元志さんが生前に自作した。知恵理さんは「貴重な木材や駅前の好立地を生かしたかった」と話す。
旧製材所は、元志さんが建築事務所として使っていた。知恵理さんは隣家で外国人向けのゲストハウスを営んでいたが、コロナ禍と同時期に元志さんが病気で他界した。知恵理さんは「仕事がなくなり、父のこともあって、何をすればいいか分からなくなった」と振り返る。
親族の協力で事務所を整理して雑貨店をしたものの、家業への思いと、個性あふれる人がいる井手町の活性化も考えてカフェにした。町内に住む個人事業者の品を置き、若手のコミュニティーを作りたいという。知恵理さんは「若い人が頑張って何をしているか、それが分かる場所にしたい」と意欲を見せた。
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