京都市立塔南高(南区)

京都市立塔南高(南区)

 京都市南区の市立塔南高の男性校長(55)が1月にタイで実施した生徒の海外研修旅行を引率した際、計4日間、夜に飲酒していたことが18日までに分かった。市教育委員会は生徒の引率中は夜間でも飲酒しないよう教員に伝えている。校長は現地で飲んだ酒の一部を旅行業者から提供を受けており、市教委は7月に校長を教育長厳重文書訓戒処分にしていた。

 市教委などによると、研修旅行は1年生の一部の科で行っており、今年は1月23~28日に実施。校長は最初の3日間は、毎年契約している旅行業者から差し入れされた缶ビール12本をホテルの自室で教員1人と消灯後に飲み、4日目は交流先との食事会でビールとカクテル計4杯を飲んだ。食事会の時、生徒はホームステイ先にいたが校長は勤務時間中だった。
 校長は「いけないと分かっていたが、引率教員の労をねぎらい懇親を深めるために飲酒した。(ビールの差し入れは)後に同程度の金額の物品を業者に贈った」と説明する。一緒に飲酒した教員は今回の件とは関係のない理由で退職しており、処分の対象となっていない。
 市の条例では職員が利害関係者から金品を受け取ることは禁止されており、違反した場合は懲戒処分になり得るという指針が設けられている。厳重文書訓戒は懲戒に至らない処分で、市教委人事課は「処分を重くする要素として校長の職責があった。一方で飲酒に関しては最初の3日間は勤務時間外で4日目は儀礼的な場であり、ビールの受け取りについては後に同等の額の物を返していることなどを考慮した」としている。

 ■勤務時間外、扱い難しく

 教育現場の法律問題に詳しい神内聡弁護士は「勤務時間内の飲酒は懲戒処分の対象になると考えられる。夜間の引率については急な事態などに対応しなければならず、実態は労働している状態と言えるが、勤務時間として扱う難しさがある」と指摘。「残業代を出さずに教員を何時間働かせてもよいとする給特法(教職員給与特別措置法)の規定から宿泊学習を外し、夜間業務の残業代を支払った上で引率中の飲酒を禁止する明確な規定と処分の指針を設けるべきだ」と話す。