京都府警上京署

京都府警上京署

特殊詐欺の被害を防いだとして感謝状を受けた田尻さん。「過去に被害を受けたお客さんもいる。後悔しないようにしたかった」と語った(京都市上京区・上京署)

特殊詐欺の被害を防いだとして感謝状を受けた田尻さん。「過去に被害を受けたお客さんもいる。後悔しないようにしたかった」と語った(京都市上京区・上京署)

 顧客のお年寄りを狙った特殊詐欺犯と電話越しに対決し、被害を未然に防いだとして、京都府警上京署は26日、京都仁和郵便局長の田尻雅之さん(59)に感謝状を贈った。息子をかたる詐欺犯に電話で質問し、「お年寄りをだまして何が楽しい」と一喝して撃退した。

 田尻さんは今月7日、同郵便局で80代女性がATMで高額の現金を引き出そうとしたため、特殊詐欺を疑い説得しようとした。しかし、女性は「息子が喉にポリープができ、緊急入院しなければならなくなった。『お金を用意しておいて』と言っていた」と説明し、「絶対に息子で間違いない」と約100万円を引き出して帰宅した。

 しかし、田尻さんは心配になり、女性宅を訪問した。すると、息子をかたる男から電話がかかった。女性から電話を替わった田尻さんは「名前は」「お母さんの生年月日を教えて」と質問した。

 すると、男は「上司に替わる」と言い、上司という男が「土方歳三」「大正14年」などと回答。ふざけた態度に、田尻さんは「お年寄りをだまして何が楽しいねん」と一喝。男は「何を興奮してるんですか」と電話を切った。

 直後、女性は本物の息子に連絡し、すべて作り話だったと判明。女性は「お金も息子も無事でよかった」と涙ぐんだという。

 26日、西野匠署長から感謝状を受け取った田尻さんは「子を思う母の気持ちを逆手に取る犯人が腹立たしい。二度と被害が出ないよう、引き続き注意したい」と話していた。