京都府南部で図書館所蔵の書籍が大量投棄されていた問題で、捨てられた図書は13館計999冊(23日現在)に上ると、宇治市教育委員会が28日の市議会文教福祉委員会で報告した。いずれも貸し出し手続きは取られておらず、利用者による最も新しい最終返却日は今月5日で、それ以降に持ち出された本もあることが分かった。

 市教委によると、被害は京田辺市図書館分が241冊で最も多く、宇治市図書館226冊、城陽市図書館154冊など。不明も72冊あった。

 宇治市図書館分226冊の購入時点での金額は計約38万円(不明、寄贈本除く)。内訳は、6年間所在が不明で除籍になった書籍が103冊、2~3月に行う蔵書点検で不明だったのが116冊、蔵書点検後に持ち出されたとみられるのが6冊、除籍後、データを削除していたのが1冊。利用者による最終返却日は2010年1月6日から今年5月5日までだった。

 議会で、市中央図書館の安田美樹館長は「貸し出し中の本は一冊もない。除籍する場合はバーコードを切り抜くため、無断持ち出しの可能性が極めて高い」とした。対策でICタグを導入する場合、市内3館で2500万円以上掛かるとし「手間もコストも掛かるが、検討する必要があるのでは」と述べた。当面の対策として巡回を強化するほか、館内に注意喚起の掲示を検討するという。