京都新聞が掲載したPTAの連載記事

京都新聞が掲載したPTAの連載記事

 京都新聞社が4月以降、PTAの課題や改革を特集したところ、双方向型報道「読者に応える」やLINEアンケートを通じて保護者らから多くの意見が寄せられた。PTA活動の見直しに賛同する声が目立つ一方、PTAの意義を再確認すべきとの主張も。保護者や教員らで対話を積み重ね、時代に合ったPTAを探り続ける必要がありそうだ。

■見直し求める切実な声

 見直しを求める切実な声は現役のPTA会員から多く上がった。

 「負担が大き過ぎ、大幅な(活動の)縮小が必要。保護者同士でもめたり、精神的に参ったりする人がいた」。長岡京市の小中学生の40代母親は、PTA活動に積極的に参加した経験から強く改善を求めた。

 京都市伏見区の小学生2人の40代父親は、4月にPTAから配布された資料に「委員を引き受けられない理由を書いても採用しない」などと記されていた。市内では強制ではない活動を目指すPTAが増えているが、父親は「こんなことを職場でしたらハラスメント」と憤った。

 不信の声はOBからも上がった。西京区の50代母親は母子家庭で仕事をしていたのに、子どもが通っていた中学校はPTA役員の免除がなく「仕事と子どもとどっちが大事なんですか」と役員に言われた。「あの時は怒りと驚きに震えた。嫌な思い出しかない」

 中学と高校のPTA会長を務めた大津市の50代父親は「会費が使い勝手のいい学校の第2、第3の財布(予算)になっている。備品の購入や施設の補修など学校から当てにされていた」と指摘した。「PTAに先生も加入しているから学校のために使われる。学校に意見を言う保護者会のような会があれば、PTAは無くてもいいのでは」と語った。

■やれば、やって良かったと思う人は多い

 PTAの意義を強調する意見も寄せられた。

 小中学校で会長を務めた京都市西京区の60代父親は「『しんどいから』『働いているから』と活動を拒否するのはもったいない」と強調した。「やれば、やって良かったと思う人は多く、子どものためにもなる。できない時は人に頼るなど柔軟に考えればいい」

 小学校のPTA会長を務めた市内の40代母親は「学校にアイデアを提案しても断られるなどストレスを感じることもあった」としながらも、「活動は子どものために役立っている。地域(学区)と一緒に自分たちの住む街について理解を深める良い機会となった」と振り返った。

 「『アンチPTA』が増えているが、利己的な態度に見える」と批判したのは城陽市の40代母親。「PTAがなくなれば負担が減る一方、子どもの学校生活に関心のない保護者が増えるのでは」と疑問を呈した。

■改革にはハードル

 活動を見直そうにも高い壁がある。

 小学校のPTA役員を本年度引き受けた京都市伏見区の30代母親は「任期は1年のみ。学校側も旧態依然としていて、改革が進まないまま終わる可能性もある」と不安を打ち明けた。乙訓地域の小学生2人の40代母親は「母親の多くが働く時代。前例踏襲でない活動が必要だが、抽選で選ばれた会長では率先して改革できない」と吐露した。

 学校側からの「押し戻し」も。府内の50代母親は幼稚園の保護者会長を務めた際、運動会などの記念品配りは好みが多様化する今の時代にそぐわないと副園長に進言したが、「例年通りしてほしいと言われた」という経験を明かした。

 上部団体との関係にも意見が寄せられた。高島市の40代母親は、私立幼稚園PTAの全国組織の会合に出席した経験を振り返り、「国会議員がそろってあいさつし、全国から東京に集まっているのに研究発表もそこそこで意見交換や交流もなく、何のための会合か分からなかった」と上部団体の在り方を疑問視した。

 小学校と高校のPTA会長を務めた甲賀市の60代男性は「PTAは本来なら単P(学校単位のPTA)が一番上であり、それを市、県、全国組織が下から支えるべきだ」と訴えた。