膨らむヤマサキカズラのつぼみを見つめる山﨑さん(草津市下物町・水生植物公園みずの森)

膨らむヤマサキカズラのつぼみを見つめる山﨑さん(草津市下物町・水生植物公園みずの森)

 パプアニューギニア原産の水陸両生植物「ヤマサキカズラ」のつぼみ一つが、滋賀県草津市立水生植物公園みずの森で4年ぶりに膨らんでいるのが確認された。開花すれば国内2例目となり、関係者は期待に胸を高鳴らせている。

 ヤマサキカズラはサトイモ科のつる性植物で、国内では愛好家に人気が高い。水草研究者、山﨑美津夫さん(91)が1982年に戦没者の遺骨収集と水生植物研究を目的に訪れたパプアニューギニアの熱帯雨林で発見し、名付け親となった。

 今月13日に同園関係者が、温室内の高さ約3メートルに茎や枝につながる葉柄の中に長さ20センチほどのふっくらとしたつぼみを確認した。27日には、つぼみが立ち上がり、色も濃い緑から薄緑に変わった。担当者は「花びらのようにみえる仏炎苞(ぶつえんほう)がクリーム色に変われば早ければ1週間後に棒状の花が見られるのでは」としている。

 27日午後、吉報を受けて駆け付けた山﨑さんは「ともてうれしい」と笑顔を見せ、「この植物を日本に持ち帰った際に、現地で無念にも亡くなった兵隊さんの魂も連れ帰ったという思いだった。今、ロシアによるウクライナ侵攻のタイミングで、咲こうとしているのは『戦争は絶対にしないで』という兵隊さんのメッセージのように感じた」と話していた。

 山﨑さんがみずの森で水草の管理を指導していた縁で2002年に1株を譲渡、18年6月に国内で初めて開花した。咲けば10日程度はきれいな状態が鑑賞できるという。