2022年に注目しているもう一つのパンは、「タルティーヌ」である。

 タルティーヌは、スライスしたパンに食材を載せたフランス式のオープンサンドイッチのこと。

 昨年流行した「マリトッツォ」のように、載せる具材によって、季節感を演出しやすいところがつくり手、買い手にとっての大きなメリットである。

【4月17日】桜エビと春野菜のタルティーヌ〈フォーシーズンズホテル京都〉

 

 春に旬を迎える桜エビと菜の花を、ロールパン生地の上にあしらった一品。桜エビと菜の花はさっと湯通ししており、その下には、アンチョビとガーリックチップをほんの少し載せている。「生地に使う『よつ葉』の発酵バターの量を、通常より多めにすることで、春らしくさくっとした食感にしました」とチーフベーカーの西山善郎さんは語る。

【4月26日】季節野菜のタルティーヌ〈タルティーヌとコーヒー はんな〉

 

 季節ごとに載せる野菜が変わるタルティーヌ。今回は、旬のスナップエンドウと菜の花に、カリフラワー、トマトといった彩り鮮やかな野菜が載っている。その上から、自家製味噌で味をつける。受け皿となるパンは、自家製のレーズン酵母で発酵させた「コンプレパン」。酸味が少なく、粉の風味が生かされているので、パンだけでも十分に楽しめるはず。

 載せる具材や、受け皿となるパンによってさまざまなバリエーションが考え出せるので、その店の個性が出しやすいパン。そういう意味では、コッペパンサンドの種類がたくさんあるところと似ている気がした。

 今後、タルティーヌ専門店が増えてくるようなことになれば、鴨川や嵐山などでタルティーヌとコーヒーやワインを片手にした「タルティーヌ族」が現れるかもしれないと予想する。

 ※新型コロナウイルス感染拡大の影響で、営業時間やイートインなどが変更になることがあります。各店舗にご確認ください。

 ☆パンの消費量で全国的に上位の京都市内には数多くのパン屋が存在し、市民に愛される食べ物として定着しています。「一日一パン」は、京都市を中心に、京都や滋賀のパン屋をめぐり、毎日ひとつのパンを取り上げ、写真と記事で魅力を紹介する、「ライトプラン」以上の有料会員向け記事です。

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