酒米の苗を植える参加者ら(京丹波町細谷)

酒米の苗を植える参加者ら(京丹波町細谷)

 京都府京丹波町細谷で30日、京都市伏見区の酒造会社増田徳兵衛商店による酒米の田植えが行われた。日本酒ファンらにコメ作りから体験してもらう企画で、「食の町」を目指す同町が田んぼを仲介し実現。参加者約50人は、青空と鮮やかな新緑に囲まれた水田で酒米の苗を丁寧に植えた。

 田んぼは遊休地となっていた計5アールで、酒造好適米「五百万石」を栽培する。持続可能な農業に向け、米ぬかから作った有機肥料をすき込み、来年以降は収穫した米のぬかを肥料として循環させることも見込んでいる。

 参加者はそれぞれが酒米の苗を持ち、長老ケ岳からの清流が注ぎ込んだ水田にはだしで入り、泥の感触を楽しみながら手植えした。同商店社長の増田徳兵衛さん(67)は「京都市内の20ヘクタールで酒米を育てているが、京丹波では初めて。今後、京丹波の栗を使った酒なども作り、京丹波の魅力を発信していきたい」と話していた。

 田んぼを管理する地元の男性(65)は「酒米作りは初めて。昨年は米の買い取り価格が低く困ったが、うまく育てられるなら、酒米の栽培を広げていきたい」と期待していた。

 収穫した米で仕込む日本酒の一部は、京丹波町のふるさと納税返礼品として活用することも検討していく。