険しい山道を電動自転車で軽快に走るイベント参加者ら(4月中旬、京都市西京区松尾・松尾山)

険しい山道を電動自転車で軽快に走るイベント参加者ら(4月中旬、京都市西京区松尾・松尾山)

eバイクによる観光をアピールする京都府北部の「海の京都」ホームページ

eバイクによる観光をアピールする京都府北部の「海の京都」ホームページ

 電動アシスト自転車がブームになっている。中高年でも無理なく走ることができ、新型コロナウイルス禍にあって人と接触を避けながら気軽に運動したり外出を楽しんだりできることが背景にある。公共交通機関の少ない観光地では、新たな移動手段としての期待も高まっている。

 スポーツタイプの電動自転車「eバイク」を楽しむイベント「VIAGGIO(ビアッジョ)」が4月中旬、京都市西京区で開かれた。同市や京都府長岡京市、大阪府から8人が参加し、電動アシストの負担軽減やギアの変速を使って、石や木が散乱した急勾配の山道を走行。標高差約800メートル、往復約15キロを約2時間半で完走し、途中、コーヒーを飲みながら眼下に広がる新緑の山並みを堪能した。

 イベントは関西を中心に各地で開かれ、参加者の大半が40~60代の中高年という。常連の男性(57)=京都市伏見区=は「マウンテンバイクでも登れない山や坂の多い観光地でも気軽に最高の景色を見られる」と語った。

 電動自転車の販売台数は右肩上がりだ。経済産業省の統計では2021年の販売台数は約79万台と5年前から5割増え、一般の自転車が横ばいの中、伸びが際立つ。特に新型コロナ感染が広がる直前の19年と比較すると、21年は約9万5千台も増えており、同省は「スポーツやレジャー、宅配業務用などに広がってきた需要を、コロナ禍が加速させた」と分析する。

 観光に活用する動きも盛んだ。特に公共交通機関が少なく、見どころが点在している地域では、電動自転車での誘客を図っている。

 京都府北部地域連携都市圏振興社(海の京都DMO)が2年前からeバイク活用を呼び掛け、北部7市町の道の駅や観光協会、ホテル、温泉などでレンタルや充電ステーションの設置が進んでいる。府も推奨ルートを示す道路のブルーラインの整備を行うなど、「全国的にもeバイクの利用環境が整った観光地の一つ」(同DMO)という。

 丹後半島の各店がスイーツを提供するイベントも昨秋実施した。DMO担当者は「駅などからの『二次交通』の役割として大きいだけでなく、健康志向にも合う。積極的に活用していきたい」としている。