滋賀県守山市は29日、中高層の建物を建築する際に周辺住民との紛争を未然に防ぐ目的で、事業の構想段階で市への届け出を事業者に義務づける条例案を5日開会の市議会定例会で提案すると発表した。同市によると、土地取得前から届け出を義務づける自治体は全国で東京都江東区の1例のみで、県内では初めて。

 条例案は、高さ10メートル以上か住戸数30以上の建築物を対象とし、土地取引を行う▽土地の区画変更を行う▽既に所有している土地で建設を行う-のいずれかの事前に、市に建設計画の届け出を義務づける。

 市は届け出から60日以内に、立地適正化計画や景観計画などに沿って近隣への配慮が行われているか確認し、事業者へ意見書を提出。事業者は通知から60日以内に回答しなければならない。届け出がなかったり意見書に応じなかった場合、事業者名や事実経過、市の意見などを公表する罰則を設けている。

 守山市は、マンション乱立による住環境悪化の指摘を受け、駅前を中心に建築物の高さを制限する高度地区の運用を3月に始めた。宮本和宏市長は「早い段階で市の方針を伝え、周辺地域との調整を円滑に進める」と話した。条例は9月1日施行を予定している。

 同市はこのほか、6月議会に提案する計11議案を発表した。会期は25日まで。一般質問は17、18日。