放置竹林の原因になる幼竹を切り出し、メンマの材料に加工する市民や漬物会社の有志(向日市物集女町)

放置竹林の原因になる幼竹を切り出し、メンマの材料に加工する市民や漬物会社の有志(向日市物集女町)

 タケノコが成長して硬くなる前の幼竹(ようちく)をメンマに加工する取り組みが今春、京都府向日市の市民グループと京都市の漬物会社の協力で始まった。「廃棄されてきた幼竹を新たな向日市の特産にし、竹林や景観の保全につなげたい」と意気込んでいる。

 タケノコは約2カ月で硬い竹に成長するため、幼竹の時期に手入れしないと、放置竹林が広がる原因になる。

 メンマ作りは、物集女町の放置竹林をタケノコ畑や遊び場に整備してきた市民グループ「籔(やぶ)の傍(そば)」が、捨てられる幼竹を資源に活用しようと、漬物製造会社「京の舞妓さん本舗」(京都市中京区)に呼びかけて始まった。

 同社はメンマ作りの経験はなかったが、手掛ける「すぐき漬」と同じ塩漬けでメンマができることが分かり、引き受けた。商品開発や販路を広げるのための資金をクラウドファンディング(CF)で1~3月に募り、目標の6倍近い118万円を約250人から集めた。

 籔の傍が管理する竹林で4月下旬、関係者8人が高さ1・2メートル超の幼竹約200本を刈り取った。黒い皮をはいで長さ約50センチに切りそろえ、その日のうちに亀岡市にある漬物工場でゆでた。1カ月間塩漬けし、しょうゆやだしで味付けして完成させる。

 今井洋之社長(49)は「物集女タケノコのブランド力に加え、歯ごたえのある食感が魅力。収益を上げ、向日市の竹林と地域経済を元気づけたい」と話す。籔の傍の小関皆乎(みなこ)代表(75)は「メンマを成功させ、景観のよい竹林を広げる流れを地域につくりたい」と期待した。

 メンマは6月中旬からCFの支援者に返礼として贈るほか、工場に隣接する直売所で販売する。