光さえも逃げ出すことができないブラックホールの直接観測は難しく、宇宙空間のさまざまな事象を手掛かりに存在が確かめられてきた。概念が提唱されて約100年。2例目の直接観測で人類が暮らす天の川銀河中心のいて座Aスターが撮影され、銀河形成との関連など多くの謎の解明に近づくと期待が高まる。

■アインシュタイン

 ブラックホールは20世紀初め、アインシュタインの一般相対性理論に基づき、別の研究者が理論的に予想した。ただしアインシュタイン自身は存在に否定的な見方だったとも言われる。実際の「発見」は1970年代。地球から約6千光年離れたはくちょう座X1にあることが確実視された。

 観測の鍵は周辺で起こる現象だ。取り巻くガスなどから出る光やエックス線は