大津地裁(大津市)

大津地裁(大津市)

 滋賀県草津市の農業用排水路などで昨年8月に男性の切断遺体が見つかった事件で、殺人罪などに問われた焼き肉店経営杠(ゆずりは)共芳被告(69)の裁判員裁判の第5回公判が19日、大津地裁(今井輝幸裁判長)で開かれ、司法解剖した医師が「窒息死の可能性が極めて高い」と証言した。
 検察側証人として出廷した医師は、見つかった胴体や両脚、頭部などを解剖しており、「内臓のうっ血など急に死亡した際にできる所見が複数あった」とした。一方、「死因となる疾病や外傷、中毒死の痕跡はなかった」と説明。「他の死因がほぼすべて否定され、消去法で窒息死と考えられる」と主張した。遺体はすべて死後に鋭利な刃物で切断されたと断定した。
 弁護側からは、事故死を念頭に「食べ物や吐しゃ物を詰まらせ窒息した可能性はあるか」などの問いがあったが、医師は「誤飲の跡が確認できず、可能性はゼロではないが低い」とした。
 起訴状では、昨年8月6~9日ごろ、守山市の自宅兼店舗か周辺で、知人の無職中川直(すなお)さん=当時(69)=を何らかの方法で殺害。遺体を切断して、草津市の農業用排水路に捨てるなどしたとしている。杠被告は起訴内容を全面否認している。