有本被告の初公判の傍聴券を求めて、京都地裁に集まる人たち(16日午前10時11分、京都市中京区)

有本被告の初公判の傍聴券を求めて、京都地裁に集まる人たち(16日午前10時11分、京都市中京区)

 在日コリアンが多く暮らす宇治市伊勢田町のウトロ地区で空き家に放火し、建物7棟などを燃やしたとして、非現住建造物等放火などの罪で起訴された無職の男(22)=奈良県=の初公判が16日、京都地裁(増田啓祐裁判長)であった。被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。

 起訴状では、被告は昨年8月30日、ウトロ地区の空き家に火をつけ、民家など計7棟を全半焼させたとしている。また、昨年7月に在日本大韓民国民団愛知県本部などに放火したとして、建造物損壊と器物損壊の罪でも起訴されている。

 検察側は冒頭陳述で、事件の動機について、事件前に勤務していた奈良県内の精神病院を退職していたことなどを指摘し、「職場環境になじめず無職となったことの憂さ晴らしや、社会からの注目を集めようと考え、以前から悪感情を抱いていた韓国人を狙った」と述べた。

 被告は、起訴後に拘置所で京都新聞社の取材に応じ、動機について「韓国人に恐怖感を与えることを意識していた」と証言していた。

 公判では、特定の民族を標的としたヘイトクライム(憎悪犯罪)との関連や、動機として民族差別が認定されるかが焦点となる。