何度も訪日外国人観光客をガイドした大徳寺で、コロナ禍の影響を話す山下さん(京都市北区)

何度も訪日外国人観光客をガイドした大徳寺で、コロナ禍の影響を話す山下さん(京都市北区)

コロナ禍以前に大勢の訪日客らで混雑する京都の繁華街(2018年10月、京都市下京区四条通河原町西入ル)

コロナ禍以前に大勢の訪日客らで混雑する京都の繁華街(2018年10月、京都市下京区四条通河原町西入ル)

 新型コロナウイルス感染拡大による入国制限で、訪日外国人観光客らをガイドする全国通訳案内士の仕事が激減している。京都では2年以上仕事がない人もいる。政府は外国人観光客の受け入れを6月に再開する方針で、通訳案内士らは期待する一方、国に支援を求めている。

 「2020年3月中旬からガイドの仕事はしていない」。英語の全国通訳案内士を務める京都市北区の山下佐枝子さん(54)は訴える。

 コロナ前の19年は年間160日間、ガイドとして働いたが、現在は事務など短期の仕事をしながら貯金を取り崩して生活している。「相手がウイルスなのでどうしようもないが、仕事に戻りたい気持ちは強い」と話す。

 ガイドするのは欧米やアジアなど世界各国から訪れる人たちで、人数は夫婦やカップルら少人数から団体までさまざま。最長では19日間連れ添ったこともあったという。京都市内だと寺や神社、茶道や着物の体験などを中心に案内し、桜や紅葉のシーズンは特に忙しい。京都市内以外にも関東や中国地方などに出向く。

 「日本の宗教や文化について説明を加えることでより深く知り、意義を感じてもらえる」とやりがいを感じている。思い出に残っているガイドとして、自身のルーツを探しに来た日系人を挙げ、「辛抱強さや相手を大事にする気持ち、謙虚な態度に驚き、こちらが教えられた」と話す。

 政府の訪日外国人観光客の受け入れ方針については、「少し光が見えた。すぐに仕事ができるか分からないが、期待しながら落ち着いて待ちたい」とする。