滋賀県教育会館

滋賀県教育会館

 県有地を不法に占有しているとして、滋賀県が県教育会館(大津市梅林1丁目)を所有・運営する法人に立ち退きを求めた訴訟の控訴審判決が19日、大阪高裁であった。松井英隆裁判長は、会館側に土地の明け渡しと2017年10月以降の使用料(年約933万円)に当たる損害金の支払いを命じた一審大津地裁判決を支持し、会館側の控訴を棄却した。

 県教育会館は県庁本館西側の約1700平方メートルで、県教職員組合など10団体が入居。県は15年11月、会館敷地を含む一帯約7200平方メートルに医療福祉拠点を整備するためとして、17年3月末までに退去するよう会館側(一般財団法人・県教育会館)に要請した。会館側が申し立てた調停は不調に終わり、県が18年10月に大津地裁に提訴した。

 訴訟で県側は、会館の土地は庁舎や学校など公的施設としての利用を目的とする「行政財産」に当たると主張。一方、会館側は、立ち退きによる損失補償が受けられる「普通財産」で、1959年の県との賃貸借契約に基づく借地権が60年間は存続し、不法占有ではないと主張していた。

 昨年6月の地裁判決は「土地はもともと県が県庁敷地として利用する目的で取得し所有していた土地の一部で、会館側は1975年以降、行政財産としての使用許可を得ることによって土地を使用してきた」とした。

 大阪高裁の松井裁判長は一審判決を支持し、「借地権は遅くとも63年の改正地方自治法の施行により失効した」と指摘した。

 判決後、同法人の内海善夫理事長は「主張が認められず残念。上告する方向で検討したい」と話した。

 三日月大造知事は「主張が全面的に認められたものと考える。判決に基づき、すみやかに退去を求める」などとする談話を出した。