大津地裁

大津地裁

【資料写真】大津駅

【資料写真】大津駅

 大麻成分を含む液体を所持したとして、大麻取締法違反の罪に問われた大津市の自営業男性(46)の判決が23日、大津地裁であり、高橋孝治裁判官は「京都府警の警察官による職務質問に重大な違法行為があった」として無罪(求刑懲役1年6月)を言い渡した。

 判決によると、男性は2018年6月30日未明、京都市内で京都府警の警察官から職務質問を受け、任意同行や所持品検査を拒否しながらタクシーなどで移動。午前6時ごろ、JR大津駅のホームから線路内に立ち入り、府警が鉄道営業法違反などの疑い(不起訴)で現行犯逮捕した。滋賀県警の捜査で、男性が逮捕の直前に何かを投げ捨てたとされる付近から液体が見つかった。

 高橋裁判官は、警察官が信号待ちのタクシーの周囲に複数の捜査車両を止めて10分以上、降車を促した行為を「任意捜査として許容される範囲を逸脱し違法」と認定。また、走りだした男性に横から強い衝撃を与え、転倒させたことについても違法とした。

 さらに、「警察官らが内容虚偽の報告書を作成した疑いを否定できない」と指摘し、違法捜査で得られた液体などの証拠能力を否定した。

 判決後、男性は「令状主義に反する職務質問がなくなれば」と話した。

 大津地検の福田尚司次席検事は「判決内容を精査し、適切に対応したい」との談話を出した。京都府警刑事企画課は「判決についてコメントする立場にない」とした。