保津川下りの船から景色を楽しんでもらおうと、岩場にイワツツジの苗を植える参加者(京都府亀岡市)

保津川下りの船から景色を楽しんでもらおうと、岩場にイワツツジの苗を植える参加者(京都府亀岡市)

 初夏の保津峡を彩るイワツツジを増やそうと、苗の補植が5日、京都府亀岡市などの保津川沿いで行われた。「亀岡山野草を守る会」の会員が育てた苗約千本を、参加者が険しい岩場に植え付けた。

 かつては朱色の花が岩場に咲き乱れ、明治期の俳人正岡子規もその美しさに引かれ句を詠んだという。しかし近年、鑑賞用などに業者が採集したり、河川の増水で流されたりで、イワツツジは減少している。景観を守るため、約50年前に同会が取り組みを始めた。

 この日は同会会員のほかに保津川遊船企業組合や市観光協会から計19人が参加。保津川下りの船に乗り、数カ所の岩場に船を止めては汗をかきながら作業した。昨年植えた苗が根付いて見事朱色の花を咲かせた場所にも立ち寄り、来年の苗を育てるための小さな芽を摘んだ。

 同会長の大脇茂子さん(66)は「昔の姿を取り戻すのが目標。イワツツジが、保津峡を訪れた人の心に潤いを与えられたら」と話していた。