山口戦で途中出場し、3バックの中央で相手の攻撃をはね返す闘莉王(右から3人目)=5月25日、西京極陸上競技場)

山口戦で途中出場し、3バックの中央で相手の攻撃をはね返す闘莉王(右から3人目)=5月25日、西京極陸上競技場)

 J2で自動昇格圏の2位に勝ち点1差の4位京都サンガFC(勝ち点29)は8日、敵地で5位大宮(同28)との上位対決に挑む。直近5試合を4勝1分けと好調のチームを支えているのは、後半の柔軟な布陣変更だ。パスを丁寧につなぐ基本戦術は貫きつつ、ベンチワークと選手の判断で生み出す「変化」が流れを引き寄せている。

 4バックから3バックへ布陣変更の鍵を握るのは、途中出場する闘莉王。前節の東京V戦は前半の3ゴールから一転、後半は前線から圧力を掛けられ、ボールを保持できなくなった。後半10分に送り込んだ元日本代表DFを最終ラインの中央に置く3バックにすると「パスを回しやすくなり、守備でも前に出られるようになった」(本多)。反撃を1点に抑えて快勝した。

 ここ5試合は闘莉王の投入を合図に3バックを敷いた。中央の守備に高さと厚みを加える狙いがあり、中田監督も「周囲の選手に信頼され、安心感がある」とためらいなく交代カードを切る。岡山戦(5月12日)と町田戦(同19日)では3バック変更後に勝ち越しや同点弾を生んだ。

 布陣選択は選手の感覚も大事にしている。反則で前半に味方が1人退場した山口戦(同25日)は、後半から5バックにしたが中盤のスペースが空き、選手の要望で一時4バックに戻した。重広は「監督もピッチの判断を重んじてくれ、伸び伸びとできている」と話す。

 12試合連続無敗の大宮に勝てば、J1自動昇格圏に浮上する可能性がある。188センチの長身FWデルガドら強力な攻撃陣に対し、展開次第では柔軟な策が求められそうだ。重要な一戦を前に、中田監督は「3バックと4バックは当たり前に併用できるように練習してきた。相手も分析してくる中で、常に先を行くように手を打ちたい」と語った。