亀岡市営火葬場の移転計画について、質問が飛び交った住民説明会(京都府亀岡市安町・市役所)

亀岡市営火葬場の移転計画について、質問が飛び交った住民説明会(京都府亀岡市安町・市役所)

 亀岡市営火葬場(京都府亀岡市下矢田町)の移転を目指す市はこのほど、安町の市役所で説明会を開いた。市は老朽化を挙げて理解を求めたが、移転先の余部町丸山は反対運動で20年以上も移転計画が凍結されていた場所で、参加者からは「なぜ、また丸山なのか」と経過を問う質問が相次いだ。

 火葬場は建設から60年以上が経過し、近年の火葬件数増加で、能力が不足する恐れも出てきた。市は8月、丸山に新築して炉を現行の3基から4基に増やす基本計画を策定。2025年度開業を予定し、20年間の運営費を含めた事業費は約39億円を見込む。
 丸山への移転は1996年にも計画されていたことから、説明会では、再び丸山に決めた経緯を尋ねる質問が続出。市側は、市土地開発公社が97年に用地取得していることなどを踏まえ、昨年4月、有識者らの審議会が「丸山に優位性がある」と答申したことを理由に挙げた。
 しかし、過去に反対住民が起こした裁判では、用地取得が争点になった。一審、二審とも市側が勝訴し、2004年に判決は確定したが、一審判決は、公社の購入価格(8億5千万円)は裁判所の鑑定より約3億円高く、「購入手続きは相当に不明朗で、高すぎる」と指摘した。長期化した訴訟が凍結の原因の一つとなった。
 参加者からは「また訴訟が起きないか」「地元が反対したらどうなるのか」との声が上がった。市側は「裁判で結論が出たので、同じような訴訟は起こらない」「地元の意見を聞きながら進めたい」と述べ、住民説明会とは別に、地元への説明会も開く考えを示した。