京都市営地下鉄烏丸線の新車両の第2編成。仏像のレリーフなどがあしらわれた「おもいやりエリア」が特徴(京都市伏見区・竹田車両基地)

京都市営地下鉄烏丸線の新車両の第2編成。仏像のレリーフなどがあしらわれた「おもいやりエリア」が特徴(京都市伏見区・竹田車両基地)

京都市営地下鉄烏丸線の新車両(第2編成)。外観は第1編成と同じ

京都市営地下鉄烏丸線の新車両(第2編成)。外観は第1編成と同じ

京焼・清水焼の皿が展示されたエリアもある

京焼・清水焼の皿が展示されたエリアもある

北山丸太を用いたつり手

北山丸太を用いたつり手

 京都市営地下鉄烏丸線で新車両の第2編成(6両)の運行が21日から始まっている。第1編成と同様、バリアフリーを意識して車いすやベビーカー向けのエリアを広く設けたほか、新たに仏像のレリーフや京焼・清水焼の皿を展示するなど伝統産業の発信にも努める。

 車両の更新は、1981年の開業当時から走る9編成(54両)が対象で、第1編成は3月26日に運行を開始。2025年度までに順次新しくする。

 先頭と最後尾の車両の約6分の1を多目的の「おもいやりエリア」とし、立ったままもたれられる「立ち掛けシート」を設置。背もたれ部分の展示スペースは、第1編成では西陣織と京友禅がモチーフだったが、今回は府仏具協同組合の協力で薬師如来や不動明王など親しみやすいデザインのレリーフを飾り付けた。

 彩色や蒔絵(まきえ)、金箔(きんぱく)押しをはじめ、分業による巧みな技法を随所にちりばめた。同組合の担当者は「昔ながらの手仕事で作られていることを知ってもらい、仏具の普及にもつながれば」と思いを語った。

 もう一方のエリアには、京都陶磁器協同組合連合会が手掛けた京焼・清水焼のさまざまな皿をあしらった。素焼きから釉薬や絵付けまで多彩な表情の変化が分かる展示で、同連合会の山本昌弘会長は「京焼や清水焼の認知度はまだ低い。観光客も多いので、いろんな技法があることを見てほしい」と期待を寄せる。それぞれのスペースでは写真を交え、技法や作業工程の解説もしている。

 この他、京象嵌(ぞうがん)の表記銘板や金属工芸の釘隠しも意匠を変更した。外観は第1編成と同じで、シルバーと緑色を基調としている。車両の購入費は6両で約12億円。

 新車両を巡っては、コロナ禍での乗客減や財政難に直面する中での導入に対し、市民から疑問の声も寄せられている。市交通局はホームページで、「このまま使用し続けると重大な事故が生じる可能性があり、安全確保のため」と更新理由を説明している。