草津市沖の南湖で沖引き網を使ってブルーギルの捕獲調査をする漁業者ら(3月12日撮影、滋賀県漁連提供)

草津市沖の南湖で沖引き網を使ってブルーギルの捕獲調査をする漁業者ら(3月12日撮影、滋賀県漁連提供)

 琵琶湖に生息する外来魚のブルーギルが2017年度以降、減少している可能性があることが滋賀県の調査で分かった。昨秋から今春にかけて北湖と南湖で捕獲調査したところ、例年と比べて大幅に少なかった。ブルーギルは湖底の水草を主に生息場所にするとされ、県は近年の水草の減少が影響しているとみて、専門家の意見を踏まえ原因の特定を進める方針だ。

 調査は漁業者約40人の協力を得て実施。昨年11月~今年3月、刺し網と沖引き網の漁法により南湖で164回、北湖で166回操業し、南湖で約130キロ、北湖で約140キロのブルーギルを捕獲した。

 分析の結果、ブルーギルの捕獲量は南湖の刺し網では1枚(長さ約30メートル、幅約1・5メートル)当たり平均約40グラムにとどまり、16年度の20分の1に減少。北湖の沖引き網では1枚(長さ約48メートル、幅約5・5メートル)当たり約4グラムで、17年度の約100分の1しか取れなかった。

 漁業者による外来魚の駆除量も近年は150~200トンで推移していたが、18年度は82トンにまで落ち込み、駆除を本格化させた02年度以降で最も少なかった。本年度の駆除量も12・2トン(5月20日現在)で、前年度の9割程度で推移している。

 県によると、南湖では14、15年度に水草が異常繁茂して約50平方キロメートルにまで広がったが、17、18年度はその半分程度の面積にとどまった。県水産課は「ここ2年、水草が異常に少なかったことが影響しているのではないか。ブルーギルの生息場所が変わったのではなく、琵琶湖全体で減っていることが示された」と受け止める。

 一方で「駆除の手を抜くと、また増える恐れがある。生息密度が低下する中でいかに効率よく駆除するかが大切」として、本年度から漁業者の駆除に対する補助金を引き上げた。

 琵琶湖ではアユやニゴロブナなどの在来魚も漁獲量の低迷が続く。漁業関係者からは「魚類全体が減っている。魚が育ちにくい状態になっているのではないか」との声もあり、県は餌環境の変化も含めて原因究明に力を注ぐ方針だ。