地名の由来となった泉。言い伝えを記した看板を立てるなど、地域資源として発信していく(南丹市美山町和泉)

地名の由来となった泉。言い伝えを記した看板を立てるなど、地域資源として発信していく(南丹市美山町和泉)

京都府南丹市

京都府南丹市

 京都府南丹市美山町の和泉地区は、地名の由来となった「泉」の脇に言い伝えを記した看板を立てた。景観を損ねていた周囲の竹も伐採して、地域を象徴するスポットとして整備。住民が地元への愛着を深め、外から立ち寄る人を増やすきっかけにしたいという。

 同地区の和泉史跡保存会などによると、泉は直径2メートル、水深0・1メートル。山から湧く水の温度は年間を通じて15度程度に保たれ、かつてはおいしい飲み水として遠くからくみに来る人もいたという。ただ近年は周辺に竹や草が生えて荒れた雰囲気となり、訪れる人も減っていた。

 同地区は、地名の元になった泉の価値に着目。竹や草をきれいにし、泉に至る10メートルほどの小道も舗装し、地元の伝承をまとめた看板も設けた。

 看板の説明文では、泉の近くに街道が通り、延命地蔵尊を本尊とするお堂があったと紹介。旅人や僧はお堂で休憩し、湧き水で喉の渇きを癒やして目的地へ向かった、と伝える。

 今後、近くにベンチを置き、泉とのどかな山並みなどの景色を楽しめるようにしたいという。同保存会の樋口三千男会長(78)は「きれいで、とてもいい泉になった。くつろいでもらえる場所にしたい」と話す。同地区は今後、地元で農家の神様として信仰を集めてきた武主神社などにも光を当てていくという。