市道(右)と一体的に緑地に整備される東本願寺門前=京都市下京区

市道(右)と一体的に緑地に整備される東本願寺門前=京都市下京区

 京都市と真宗大谷派(本山・東本願寺、下京区)は21日、門前の緑地と隣接する市道計約7千平方メートルを「市民緑地」として整備すると発表した。既にある建築家武田五一設計の蓮華(れんげ)の噴水を生かしながら、ベンチの設置や樹木の植え替えなどで地域住民や観光客の憩いの場として活用を図る。

 東本願寺前の烏丸通(国道24号)は緑地があるために東側に大きくカーブしている。緑地は同派の所有で、江戸時代には僧侶の居宅があったという。現在は地域住民らの休憩や記念撮影の場所としても使われているほか、年1回は地域のイベント会場としても使用されている。

 烏丸通と門前の市道に囲まれた約4千平方メートルの緑地と、約3千平方メートルある市道を南北260メートル、東西31メートルの一体の空間として整備することで、市民や参拝者らが使いやすくなり、活性化につながればと市が活用を申し入れた。

 廃止する市道は石畳風に舗装し、緑地にはベンチやトイレ、照明などを設ける。桜など樹勢が衰えた木を植え替え、開放感のある広場として作り替える。遊具は置かず、常設の飲食店などの施設も設けない。同派の門徒や修学旅行生などの団体が利用するバスは駐車できるようにする。

 市民緑地は、都市緑地法に基づき、自治体が所有者との合意を得て民有地を活用する制度で、市内では初。工事と管理は市が担う。来年度以降設計に取りかかり、完成まで3年程度かかり、費用は概算で4~5億円の見通し。

 この日、東本願寺であった記者会見で、門川大作市長は「門前の景観を生かし、JR京都駅周辺のさらなる発展につなげたい。朝市もできたら」と述べた。同派の但馬弘宗務総長は「地域住民の憩いや交流の場として、イベント会場としてさらに使っていただければ」と話していた。