「四間飛車」が得意戦法という木村さん。中学の将棋部では、部員の指導にも励んでいるという(大津市京町4丁目)

「四間飛車」が得意戦法という木村さん。中学の将棋部では、部員の指導にも励んでいるという(大津市京町4丁目)

藤井奈々女流初段(左)と対局する木村さん(2021年11月)

藤井奈々女流初段(左)と対局する木村さん(2021年11月)

 2022年6月、木村朱里さん(13)が滋賀出身、在住者として初めて将棋のプロ「女流棋士」になった。現役では最年少となる。「これがスタート。最終目標はタイトルの獲得だけど、まだまだ足りない。強くなることを一番に頑張っていきたい」と意気込みを語る。

 滋賀県高島市で生まれ、今は草津市に住む光泉カトリック中の2年生だ。同中の将棋部に所属し、小林健二九段に師事する。インターネット上で対局したり、棋譜を勉強したり。時にはAI(人工知能)で自身の指し手を分析し、平日は2~3時間、休日はほぼ丸1日、鍛錬を積んでいる。

 小学1年の頃、父の亮弘さん(49)と兄の亮汰さん(16)が自宅で対局する姿を見て、「駒の動きが面白そう」と興味を持ち、高島市の将棋クラブに通い始めた。

 小学生将棋の最高位を決める「小学生将棋名人戦」の県予選を小学4年で制した。5年から、女流棋士を養成する日本将棋連盟の「研修会」に入り、プロ志望者たちと切磋琢磨(せっさたくま)するうち、憧れの存在だった女流棋士を目指す気持ちが固まった。

 中学1年の昨年夏には「全国中学生選抜将棋選手権大会」女子の部で優勝した。今年3~4月に研修会の対局で8連勝して規定を満たし、6月1日付で女流棋士2級の資格を得た。

 同連盟滋賀県支部連合会事務局長で元滋賀アマチュア名人の大垣宏明さん(43)は木村さんの棋風を、相手の攻めを防ぎながら反撃を狙う「受け将棋」と解説する。「どんなに悪い局面でも、粘り強くあきらめない。終盤になってもポーカーフェースで淡々と指す。勝負師としての素質を感じる」と期待を込める。

 木村さんは、将棋の魅力を「相手との序盤の駆け引きと、終盤の攻めのスピード争い」と話す。趣味は読書と音楽鑑賞。Kポップや洋楽が好きという。「煮つまる時もある。息抜きも少しは大事かな」と笑った。