通行量の多い国道(右)との間に仕切りが全くない太陽光発電施設=南丹市美山町

通行量の多い国道(右)との間に仕切りが全くない太陽光発電施設=南丹市美山町

南丹市役所

南丹市役所

 京都府南丹市内の太陽光発電施設の一部が、法令で設置を求めている管理者名を記した標識や安全対策の囲いを備えていないことに対し、市議会6月定例会で懸念の声が上がった。市条例では設置を指導できると定めているが、数が多いため施設数の集計さえできておらず、西村良平市長は「スピードを上げて現状把握を行う」と述べた。

 国は太陽光発電施設を整備する際、感電や壊れたパネルとの接触を防ぐため、固定価格買い取り制度(FIT)の認定を受ける出力20キロワット以上の施設について、柵や塀で立ち入れなくすることを法律で義務づけている。市も2020年、出力10キロワット以上を対象に、同様の対策を定めた条例を施行している。

 6月13日の一般質問で、市議が同施設の安全確保についてただし、「条例施行前に完成した施設の中には守っていないケースがある」として市の対応状況を問うた。

 西村市長は、条例の適用範囲は施行後に完成した施設だが、施行前の施設にも市が強制力を持たない「指導」をできると定めているとした上で、「細かく現地を把握できているかというと、これから取り組んでいくのが実態だ」と答弁した。

 市は現在、各区長に状況を照会しており、職員による現地の確認も今後進めると強調。ただ、施設数は膨大で、市外の業者が管理することも多く、市単独での迅速な指導は困難として、西村市長は「府と市町村が協力して対応する形にすべきではないか。関係行政機関に訴えていく」と述べた。

■事故防止や緊急時の連絡が不安視される設備多数か

 南丹市内を巡ってみると、市や国が設置を求めている塀や標識を整備していない太陽光発電施設とあちこちで出くわす。