身にこたえる暑さが早くも襲ってきた。

 先週末は群馬県で6月の国内観測史上初めて気温が40度に達し、京田辺市を含め東西で猛暑日が続出した。きのうは、関東・甲信で過去最も早い梅雨明けが発表され、西日本でも高温がしばらく続くとみられている。

 体がまだ暑さに慣れていないこの時季は、特に熱中症への警戒が不可欠だ。

 気候変動による「酷暑」化の影響か、熱中症の年間死者数は過去5年平均で千人を超えている。もはや災害並みの備えが要る。

 こまめに水分を取るとともに適切な冷房の利用、感染対策用マスクの着け外しにも気を配りたい。

 総務省消防庁によると、5月1日~6月19日に熱中症で救急搬送されたのは全国で5479人と、昨年比1割余り増えている。京都府は182人、滋賀県は98人で同6~8割増にも上る。

 全国の搬送者の半数余りを高齢者が占め、発生場所は住居が3割強で最も多い。炎天下だけでなく、屋内や夜間も油断は禁物だ。

 夏本番前に急増するのは、発汗などで熱を外へ逃がす体の働きが十分でなく、熱が体内にこもりやすいことが原因とされる。

 特に高齢者は暑さやのどの乾きを感じにくく、対応が遅れがちになる。エアコンは室温上昇を抑える切り札であり、節電が要請されている地域でも、命に関わるため我慢はせず、上手に活用することが重要だ。家族や周囲の人たちが積極的に声をかけてほしい。

 新型コロナウイルス対策のマスクの扱いにも注意が必要だ。

 学校活動中の熱中症リスクへの懸念から文部科学省は今月、体育や運動部活動の際の「脱マスク」を指導するよう求めたが、集団的な発生が後を絶たない。

 感染への不安や周りを気にしてマスクを外さずにいる児童・生徒も多いようだ。教員が率先して外すことを含め、適切な指導と見守りが欠かせない。

 学校に限らず、屋外の通勤時や散歩中でもマスクを着けたままの人が目立つ。政府は、人と2メートル以上の距離があるか、ほとんど会話のない場合は不要との見解だが、周囲の目や同調圧力を感じ、外しにくいとの声も根強い。だが、体調を崩しては本末転倒である。

 「暑さ指数」を基に危険度を知らせる国の「熱中症警戒アラート」などの情報を活用し、外出時間を調整したり、人混みを避けたりして効果的で、めりはりのある対策に努めたい。