自家製麺に鶏肉やタマネギを煮込んだスープと旨辛タレをかけ、ネギと豚肉、温泉卵をのせた「タレラーメン旨辛味」

自家製麺に鶏肉やタマネギを煮込んだスープと旨辛タレをかけ、ネギと豚肉、温泉卵をのせた「タレラーメン旨辛味」

日曜の昼時だけオープンする「吉見製麺所」を開く吉見さん(左)=京都府福知山市

日曜の昼時だけオープンする「吉見製麺所」を開く吉見さん(左)=京都府福知山市

 日曜の昼時、京都府福知山市の新町商店街の空き店舗に突如、ラーメン店が現れる。とろみがあり、少なめのスープが特徴の「タレラーメン」。週に2時間しか出会うことができない味を、家族連れがゆっくりと楽しんでいる。

 創業70年を超す「吉見製麺所」の3代目、吉見穣さん(52)が考案した。自家製の中太麺をやや固めにゆで、鶏肉と野菜を煮込んだスープと、しょうゆベースに韓国産トウガラシなどを加えた「旨辛タレ」をかける。細切れの豚肉やネギをたっぷりとのせ、客が仕上げに温泉卵を割って混ぜる。残ったスープにご飯を加え、最後の一滴までいただく。

 近くで営む製麺所では、地下水を利用し、なめらかでモチモチとした中華麺やうどんを製造している。卵白粉を加えるため麺が伸びにくく、ツルッとしたのど越しがある。

 ラーメン店を始めたきっかけは、チェーン店の増加で製麺所の取引先だった地元飲食店が減り、経営が落ち込んだことだった。

 「自慢の麺で広告塔となる商品を作りたい」。6年前、定期市「福知山ワンダーマーケット」での露店挑戦を機に、研究を始めた。こだわったのはスープ。麺が冷えない絶妙な量と、麺に絡むとろみをつけるための材料の配合に苦労したという。空き店舗の貸し出しが始まった3年前、出店を決意した。

 「お客さんのラーメン鉢を下げた時、スープが飲み干されているとうれしくなる」。吉見さんは本業の合間に仕込みをするため、休む暇はない。それでも理想のタレラーメンを追い求め、試行錯誤を繰り返している。