保育園でのいじめ事案に関する答申書について佐藤市長に説明する第三者委のメンバーら(奥)=大津市役所

保育園でのいじめ事案に関する答申書について佐藤市長に説明する第三者委のメンバーら(奥)=大津市役所

 大津市立保育園の園児(当時)が性別への違和感を抱えていることが原因で他の園児からいじめを受けたと訴えている問題で、市の第三者委員会は6日、調査結果を佐藤健司市長に答申し、4・5歳児クラスの在籍時に計11件のいじめ行為があったと認定した。保育園側にいじめの認識や、元園児についての情報共有が不足していたとし、市に検証を求めている。

 母親からの訴えを受け、市のいじめ防止条例に基づき、有識者でつくる第三者委が調査。本来、未就学児は同条例の明確な対象でないが「心身の苦痛は起こりうる」と判断した。

 答申書によると、元園児は2019年7月から20年10月にかけ、園で男なのに女のような服装だとからかわれたり、遊びで仲間外れにされたりと精神的な苦痛を受けたという。

 また、元園児や保護者の訴えに対し、園側が「よくあるトラブル」と捉え、保育園でもいじめがあるという認識が欠けていたと指摘。元園児に関する記録も、データベース化されない手書きによるものが多く、日誌が廃棄されたケースもあるなど、情報共有にも不備があったと結論付けた。

 市は答申を受け、これまでの経緯についての検証委員会を立ち上げるなどの対応を検討する。

 両親は「保育園でもいじめは起きる。園の対応が極めて不十分だったことが厳しく指摘されており、訴えが認められたことを評価したい」とのコメントを出した。

 元園児を巡っては、性別への違和感や受診歴を市が保護者に無断でホームページに掲載していたことも明らかになっている。